23 août 2013

『ザンジバル、ビクトリア湖、タンガニーカ湖紀行』(2) Voyage à Zanzibar et aux lacs Victoria/Tanganyika

『ザンジバル、ビクトリア湖、タンガニーカ湖紀行』(2


8月のRDCカタンガ州、ザンビア、タンザニア東部は乾季である。ダル・エス・サラムは雨季にさしかかっていた。雨季といっても一日中雨が降る梅雨とは違う。一日のどこかで雨が降ると云えばいいだろうか、雨宿りをしていれば雨は大抵止んでしまう。

d)通貨
RDCコンゴ(コンゴ民主共和国、首都キンシャサ)の通貨はコンゴ・フランCDF、ザンビアはクワチャKZW、タンザニアはシリングTZSである。旅行中の円ドル為替変動は無視して1ドル=100円としておく。
対ドルのそれぞれのレートは900CDF5,43から5.5KZW1600TZSであった。
1万タンザニアン・シリング
625円相当
20ザンビアン・クワチャ
360円相当
動物の画像は国を代表している
コンゴ=ザンビア国境にもザンビア=タンザニア国境にも通貨闇交換の男たちで溢れている。そういえば女性でこのヤクザな商売をしているものはいなかった。ダル・エス・サラムへの往路ではクワチャの必要がなかったので、フランまたはドルからクワチャを買わなかった。しかし、タンザニアとの国境トゥンドゥマでは、携帯のSIMカードを買うためドルからシリングを買った。ところが、何故か僕は慌てていて闇両替商の手口にひっかかり600円ほど騙されてしまった。20ドルが32000シリングだが、SIMを買い、電話のクレジットも10000シリングのプリペイドとし、公共トイレの1000シリング(63円、こんな高い有料トイレは後にも先にもここしかなかった)を闇両替の男に払わせてから精算をした。うろ覚えの交換レートだった

この経験から、復路の国境では僕がイニシアティヴをとって、計算機を出して闇両替商の目の前で計算、「1ドルが1600シリング、また5.43クワチャだね。だから14万シリングは480クワチャになる。差額が君のコミッションだ」と云って受取るクワチャを勘定した。男は480408クワチャに誤魔化そうどしたが、「8じゃない80だぜ」と有無をいわせなかった。
コンゴに入るときも、クワチャからフランを13400フラン買った。レートはドルを基準にして900フランと5.5クワチャである。

タンザニア・シリングの対ドル為替レートは、2000年の場合1ドル=800シリングだったから、2013年現在の1600と比べると丁度価値が半分になっている。
為替取引は売りと買いとでスプレッドがあり、スイスの銀行はそれ以外の手数料をとらない。日本の銀行は手数料をとる。実にふざけている。国境の闇両替屋にはスプレッドなんて知らないだろうからアバウトであろう。僕との両替で多少損をしても、誰かを騙して利益を上げるのだろう。為替のプロではないが、詐欺のプロではありうる。


RDCコンゴではキャンビストと呼ばれる両替屋が街の通りに机をおいてドルからコンゴ・フランの両替をしている。銀行の窓口では両替してくれない。キャンビストとは通常銀行の為替トレーダーのことをさすが、コンゴでは特殊な意味をもっている。そんな両替屋は、コンゴだけで、国境を除くとザンビアでもタンザニアでも存在しなかった。

ATMはザンビアの場合どのガソリン・スタンドにも大抵設置されている。勿論銀行の店舗にもある。出てくる紙幣はクワチャ。タンザニア、ザンジバルにも都会ではATMがいたるところにある。クレジット・カードでタンザニアで支払いをすると5%の税金が上乗せされる。だからATMで現金を下ろしてから現金払いをする。ATMからRDCコンゴでは米ドルが出てくる。これはやはり異常なことだ。ATMから出てくる紙幣は新しく印刷されたものが多い。街中で釣りで渡される紙幣はよれよれで汚いことが多いのはコンゴ、ザンビア、タンザニア共通である。

クワチャがデノミされていることを行きのカスンバレサKasumbalesa国境で知った。今年11日を期して1000クワチャが1クワチャとなった。旧クワチャ紙幣は630日まで使用できたが、今は新クワチャのみである。これは気をつけないといけない。
ザンビア人の中にはまだ旧クワチャで云うひとも多い。フランスもデノミを1960年に実施している。ザンビアは1/1000にしたが、フランスは1/100だった。19728月になって初めてフランスに渡った僕だが、当時なお4050代のフランス人はよく旧フランで話をしていた。1フランが60円もした時代である。大学都市のレストランが1.20フラン以下だったと思うが、それを120フランと云われると恐れ入った記憶がある。
タンザニア・シリングの対ドル為替レートは、2000年の場合1ドル=800シリングだったから、2013年の現在の1600と比べると丁度価値が半分になっている。クワチャがデノミをした結果、ザンビアはインフレを起こしたのではないかと思われる。けれども、7月の統計結果は前年比7.3%とわかった。激しいインフレではないが、タンザニアに比べて全ての物価が高いと肌で感じた。ザンビアは外国人が多くまた平均収入の高いカッパーベルト州のキトウェKitweしかよっていないのでそう感じたのかもしれないが。

RDCコンゴには補助貨幣であるコインがない。ザンビアやタンザニアにはある。しかし、この両国ともほとんどコインがポケットに溜まらなかった。タンザニアは少なくとも1/10のデノミが必要と思われるほどだし、ザンビアは1クワチャのコインがあるが、使いでがない。

カスンバレサ国境の警察や税関の建物がコンゴ、ザンビアともに真新しいビルになっていたのには驚いた。

RDCコンゴとザンビアの国境
カスンバレサ
建物が新築され、また入管や検疫官の
「物乞い」がなくなった!
これはネットからひろった画像
とてもこんなところでカメラをむけられない

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